ツメレンゲ

分類体系ベンケイソウ科 イワレンゲ属
原産地関東以西の本州、四国、九州、朝鮮半島、中国
開花時期
* * * * * 特徴 * * * * *
葉は常緑性、多肉質で披針形をしており、先端は針状になる。
野生種は緑色だが園芸品種には斑入りや白っぽくなったり、紅色を帯びるものがある。

株は根出葉が密生してロゼット状にまとまり、その径は最大12cmほど。
季節により変化し、冬には若干小さくなる。根元からは盛んに腋芽を出し、群落を形成する。
10-11月に伸長したロゼットの中央軸が伸び上がって高さ10〜30cmの花穂を
塔状に立て、多数の花を円錐状に群生させる。花弁5枚では披針形で白色、
葯は赤く、花弁に映える。短日性で、花序の下方から順に咲き上がる。
種子は微小で軽く、風によって散布される。
ただし、岩場に生えるものは、ロゼット・花穂ともかなり小さくなる場合が多い。

 開花しない年には、氷点以下に気温が低下する地域だと、
中心に鱗片状の葉が球状に固まった冬芽を形成する。厳寒期にはそれまであった葉は
枯れるが、春が来ると中心で守られていた生長点から再び新しい葉を出し始める。
冬芽を形成しても、氷点以下まで冷え込まないような場所では生長を継続することもある。
ベンケイソウ科の園芸植物は海外から多種多様なものが移入されており、一般に
季節ごとに生長と休眠のサイクルがあるが、ツメレンゲほど季節ごとに形まで明確に
変わる種は珍しく、四季の変化がはっきりしている日本の環境への適応と考えられる。

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