イチイには直径が1メートルを超えるものもあるが、 大径木ではスギやヒノキのように先端まで健全に伸びている例はほとんどなく、 多くは地面に立てられた寸詰まりの極太丸太から枝がチョロチョロ出たような樹型が 一般的である。 寿命の長い樹であるが、その間に満身創痍となり、 いかにも風雪に耐えてきたという姿に化してしまう。 こうした樹型のおかげか、そのまま造園の素材として移植・利用されている例が多く、 自然を感じるいい風景をつくっている。