アキカラマツ

分類体系キンポウゲ科 カラマツソウ属。
原産地全国各地
開花時期
* * * * * 特徴 * * * * *
日当たりのよい山野や丘陵地などに普通に生育する多年生草本植物です。
全株に苦味があり,特に地下部の内部は黄色を帯びて強い苦味を生じます。
草丈は1m以上にもなり,上部ではよく枝分かれをします。
葉は互生し,葉身は2〜4回3出複葉で各小葉は円形から広卵形,
先端は3〜5浅裂して基部は丸味を帯びています。
葉柄の基部に生じる托葉は,縁が波状に尖る鋸歯を生じています。
花は径8mmくらいで小さく,淡黄白色で長い雄しべが目立ち,茎の先端に
円錐状に多数つけて夏から秋に咲きます。
また花は花弁が退化し,萼片が楕円状で3〜4枚あり花弁状となっています。
しかしこの萼片は,開花後暫くすると落下します。
果実は長さ4mmくらいの狭倒卵形で,果柄はありません。

和名は秋唐松の意味があり,白色の花をつけるカラマツソウに対し,
秋に淡黄白色の花をつけることから名づけられました。
このカラマツソウは,長い雄しべをカラマツの葉に見立てて名づけられました。
別名をタカトウグサ(高遠草)ともいいますが,
かつて長野県の中部に位置する高遠町(現伊那市)周辺で民間薬として用いられた
ことに由来しています。
薬用には開花期の地上部を用い,細断後,日当たりのよいところで乾燥させ
健胃薬や止瀉薬とします。
またアイヌの人たちは果実のことをアリッコといい,直ぐに機嫌が悪くなり,
ぐずり易い子どもなどのいわゆる「かんの虫」といわれる症状に用いたということです。
  キンポウゲ科の花はアキカラマツだけではなく,
花弁や萼片が一般的な花とは異なった種類が多く大変おもしろいグループの一つです。

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