ヒペリカム

分類体系オトギリソウ科
原産地中央アジア〜地中海沿岸
開花時期5〜7月 頃
* * * * * 特徴 * * * * *
 濃い緑色の葉によく映える、キンシバイやビヨウヤナギの黄金色の花は、
初夏から夏へと移り変わる季節を知らせてくれます。
近年、海外からの新しい種類が加わったため、これらを総称して、
属名のヒペリカムと呼ばれるようになりました。

 キンシバイやビヨウヤナギは、中国原産の半常緑潅木で、日本には江戸時代に渡来しました。
これらの仲間(ヒペリカム・オトギリソウ属)の日本原産種には、
薬草として用いられるオトギリソウやトモエソウなど20種ほどがありますが、
いずれも草本植物です。

オトギリソウは「弟切草」と書き、その由来には以下のような話が伝えられています。
花山院の御代、代々伝わるある薬草(オトギリソウ)でタカの傷を治していた鷹匠が、
その秘密をほかに漏らしてしまった。
それを聞いた鷹匠の兄は激憤して弟を切り、その血しぶきがオトギリソウに飛び散った。
以来、葉に黒色の斑点がついたという。
このようにオトギリソウは古くから切り傷の薬草として利用されてきました。

 木本のヒペリカムで近年栽培されるようになったものには、矮性のカリキヌム、
キンシバイに似た大輪の花を咲かせる‘ヒドコート'、葉がクリーム色と赤色で
縁取られる‘トリカラー'、赤色の果実が美しい‘エルステッド'などがあります。
どれも花の少ない6月下旬から7月に黄色い花を咲かせ、株も大きくならないので
、宿根草と組み合わせたり、庭のちょっとしたスペースや、
ロックガーデンに植えてもよいでしょう。

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